歴史

ほんとの巻物の使い方はこれ @和歌山県

投稿日:2014年11月3日 更新日:

日本でここだけ!道成寺の絵とき説法「安珍と清姫」


一度お参りしたお寺などはもう1回行こうと思わないところが多いのですが、逆に何回行っても良いと思うところもあります。奈良正倉院展なんかもそうで、公開される品が毎年変るからと言うのも有りますが、別格です。
今日行ってきた和歌山県の御坊市にある道成寺も私のお気に入りで何回も行っています。お目当ては巻物です。日本中で道成寺だけ 絵巻を使う「絵とき説法」ご希望により、宝仏殿でお仏像の説明を、縁起堂で「絵とき説法」が聞けます。
普通巻物はガラスのショーケースに展示されて終わりなのですが、ここの巻物はきちんと正規の使い方で説明してくれます。つまり住職が絵巻物を巻きながら話をしてくださいます。現代風に言えば「横スクロールの紙芝居です」
そしてその語られる物語ですがこれがまた現代風!と言うか昔から男女って色々あるんだと変に安心する内容です。
道成寺の絵とき説法「安珍と清姫」に関してはこちらをご覧ください。

安珍と清姫の物語

 今から千年あまり昔の話。奥州白河に、安珍という名の年若い山伏がいた。
毎年紀州の熊野権現に参詣のため、紀州牟婁郡の真砂庄司清重の家を宿としていた。
 その庄司の娘「清姫」は、器量のよい女であったので可愛がって、
戯れに妻にして奥州へ連れてゆこうなどと言ったのを娘は信じていた。

 清姫が十三歳のころ、安珍が例年のごとく庄司の家へ泊まった。
その夜、眠りについた安珍は、芳しい香のかおりと衣擦れの音に目を覚ました。
ほのかな灯りに目をこらすと、枕元に清姫がすわっていた。
「清姫さま、どうなされました」
「安珍さまに逢いとうて、お傍にいとうて」
 幼い清姫は、ひざに手を置いたままいう。
 安珍はこどもをあやすように、
「夜、こんなところに、おいでになってはいけません。風邪をひきますよ」
といった。
 けれど、清姫は動かない。

 安珍は困り果てた。
「私は仏に仕える身、妻は娶らないのです」
 そういっても、清姫は(いやいや、)と首をふる。
その姿は愛らしく、安珍も憎くは思わないが、夜更け部屋に忍び込んで来られてはと、
困り果てて、とうとう、嘘をついた。
「熊野権現に参詣をすませたら、きっともう一度、真砂へ戻って参ります。きっと」
それを聞いて清姫は、やっとうなずいた。
「きっとですよ、きっと」

続きは下記のリンク先へ
安珍と清姫の物語ななかまど
本当に女性を怒らしては怖いと言うお話ですね。
この「絵とき説法」を見るには600円の拝観料がかかりますが是非一度ご覧ください。話の内容もさることながら絵巻物で見る物語面白いですよ。

道成寺は「安珍と清姫」の「絵とき説法」だけでなく天台宗の由緒あるお寺です。立派な千手観音様が祭られていたり、お寺でありながら神様も祭られていたりと明治以前の雰囲気も残してます。また宮子姫髪長譚でも有名で「玉の輿」にのりたい女性の参拝者が多いそうです。

店名:道成寺
住所:〒649-1331 和歌山県日高郡日高川町鐘巻1738
営業時間:午前 9:00~午後 5:00 年間無休
※入山のみは無料。拝観時間外でも境内のお参りはできます。
境内をひと回りして、本堂の外からお参り(約10分)
宝仏殿・縁起堂を有料拝観(約20分)
宝仏殿・縁起堂を有料拝観して「絵とき」を聞く(約40分)
定休日:無
電話:0738-22-0543

和歌山県日高郡日高川町鐘巻1738

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平井 裕三(管理人)
どんな時でも楽しく人生の達人(Master of Life )を目指し、かまやつひろしの「どうにかなるさ」を口ずさむ40代のおっさん。 個人の活動はMaster of Life』で発信中。上の名前をクリックするとjumpします。

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