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淀川の下流から水が上って来て、計画高水水位を8㎝上回った今回の台風21号

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2018年の台風21号は、大阪上空を通過することが予想された。室戸台風と第2室戸台風に近い進路が予想されることから今回の台風は風が強いことも予想はできた。

風の被害はあちこちで放送されていますが、水害の方はどうだったのかというと、台風21号は我々にいろいろな気づきを与えてくれました。

我々は今回の台風で「高潮」というものを経験した。14時くらいに河口から水が上流に上ってきたのである。高潮の原因は、気圧により海面の上昇と、湾内を波でうねり、川を遡ってくるのである。

この川を水が遡る映像を見てびっくりされた方も多かったと思います。実際のところ国土交通省や水防関係者の方はどれくらい予想していたのでしょうか。

川に安全に水を流せる量を「計画高水流量」と言います。そして、「計画高水流量」を安全に流すことができる高さを「計画高水水位」と言います。

そしてこの「計画高水水位」を水位が越えたら危険なのかというと「計画堤防余裕高」という余裕を見ています。

大阪の場合はまず水防のことを考えるときに「O.P. 」という言葉を覚えてください。wikiでは大阪湾最低潮位(おおさかわんさいていちょうい、蘭:Osaka Peil)は、大阪湾と淀川における高さの基準とするために、潮汐の最低値を定めたものであり、特殊基準面の一つである。O.P. と略されると説明があります。

淀川の国道2号線のある淀川大橋辺りはO.P.+5.2mが「計画高水水位」です。(ただし下流のために対策するのが高潮のために「計画高潮位」とも言います)

この安全に水を流せる「計画高水水位」に水位がせまると弱い部分があります。それは昔に作られた道路や線路の部分で、そこは周りの堤防よりも低いのでそこを封鎖する必要があります。今回も13時には高潮対策で鉄の扉(陸閘)で封鎖して堤防と同じ高さにしました。

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そして、テレビで見た方も多い、河口から水が淀川の上流に流れ始めました。あの時に2時間で水位が3.7mも上昇したそうです。そして、最大の水位が淀川大橋付近で14:32にO.P.+5.28mでした。つまり瞬間的に8㎝ほど「計画高水水位」を越えたことになります。

鉄の扉(陸閘)を閉めてその鉄の扉(陸閘)の21㎝の高さまで水が来たそうです。

結果。淀川大橋では、高潮による水位が堤防高を約21cm超過したものの、防潮鉄扉(陸閘)の閉鎖により浸水を回避。
ということになります。さらに計画堤防余裕高(計画堤防高)はO.P.+8.1mなので、まだまだ余裕がありました。

この淀川大橋よりも河口の阪神なんば線の伝法にある淀川橋梁は線路よりも川の水位が高くなる状態になりました。このあたりの水位が上がるのは高潮の影響によるものが多いのでは、台風が去ると水位が下がりますが、橋が水に浸かってる映像を見るのは不安が強くなります。この橋は現在付け替え工事が予定されていて、阪神なんば線「淀川橋梁」架け替えの計画が進んでいます。

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平井 裕三(管理人)
どんな時でも楽しく人生の達人(Master of Life )を目指し、かまやつひろしの「どうにかなるさ」を口ずさむ40代のおっさん。 個人の活動はMaster of Life』で発信中。上の名前をクリックするとjumpします。

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